筋トレを始めようとされた方で腕立て伏せが一番のおすすめだということはお話ししました。
今回はその腕立て伏せができない、もしくはできるけど腰が痛くなる方に向けた記事となります。
腰を傷めず腕立て伏せができない方でもできる運動を紹介します。
そのまえになぜできないか、なぜ腰が痛くなるかを解説します。
腕立て伏せができないor腰が痛くなる理由
腕立て伏せができない理由は単純にいえば筋力不足なんですけど、問題はどこの部位のどんな力が足りていないかです。
ここで大事なのが人が出す力には3種類の力があるということです。(なんのこと?となるので以下で解説します)
力の種類には3つあります。(ちょっと難しい話になるかもなので飛ばしても大丈夫!!)
①等張性収縮:筋肉がもつ本来の動かす力(アクセル)
②等尺性収縮:一定の力を入れた状態を保つ力(持続的な力)
③遠心性収縮:筋肉がもつ本来の力とは反対に働く力(ブレーキ)
この3種類の力を使い分けて人は動いています。
ちなみにこの3つの中で難易度が高い順(大きな力が必要な順)にすると③遠心性、②等尺性、①等張性 になります。
そして腕立て伏せの中でいうとスタート位置から床に近づく動き(肘を曲げる動き)が③の遠心性収縮になります。
そこからその姿勢をキープ、これが②等尺性の力。
そして肘を伸ばして起き上がるのが①の等張性の力。
ここで大事なのが自分が腕立て伏せの中でどの段階ができていないのか!
肘を曲げて床に近づくときに急に崩れるなら③遠心性の力
床には近づけたけどそこから崩れるなら②の等尺性の力
床に近づいた状態をキープできるけど起き上がらないのは①の等張性の力
それぞれが足りないということになります。
ということはそれぞれの動きを練習すれば腕立て伏せはできるようになります。
鋭い方は何で難しい③と②まではできたけど①ができないのかと考えます。
それは③と②で力を使い果たしたため上がることができなくなっています。
要は余力がなくなった状態(ガソリン0)
なのでしっかりと各部分の力をつけて余力を出してあげればできるようになります。
本当はもっと詳しくお伝えしたほうがいいかもですが、長くなりすぎるのでいったん終わりにします。
*また別の記事で詳しくかきます。
腕立て伏せで腰が痛くなるのはお腹の力が弱いからです。
おなかの力が弱いと腕立て伏せの姿勢をとったときに、腰が床のほうに落ち込み反り腰のようになるためです。
反り腰では腰椎(腰の骨)が前弯(前のめり)になり骨に対するストレスが高くなります。
そのため腰痛の原因となってしまいます。
改善するにはおなかの力をつけること(体幹トレーニング)もしくは腹圧をかけることが必要になります。
この姿勢をキープすることでおなかの力が鍛えられ、腕立て伏せの姿勢が安定します。
床から体を押し上げる運動
床に寝そべった状態で上体を手で押し上げる運動で、等張性の力を鍛えます。
①スタート位置
②床から体を押し上げる
③肘を伸ばし切る
この動きを繰り返します。
できれば上げた状態からゆっくり床に寝そべると以下の③の動きができるので時短になります。
床から体を少し押し上げてキープ
床に寝そべった状態から少しだけ上体を浮かせてキープ 10秒程度
これは②の等尺性の力を養う運動です。
①スタート位置
*膝をついたままでもいいですし、できるなら膝をつかないでしてみましょう
腕立て伏せの姿勢からゆっくり床に伏せる
腕立て伏せの姿勢からできるだけゆっくり床に伏せるように寝そべります。
これは③の遠心性の力を鍛える運動です。
①スタート位置
②ゆっくり肘を曲げる
③そのまま床に寝そべる
壁を使った腕立て伏せ(腰痛持ちの方におすすめ)
腕立て伏せをする際に腰が痛くなる方は壁を使った腕立て伏せがおすすめです。
床ではなく壁に手をつくことで腰が床に落ち込むことがなくなる(重力の影響で)ので腰痛も地でも行えます。
①壁に手をつく
②胸を壁に近づけるように肘を曲げる
③壁を押し出し元の状態に戻る
ソファーや台を使った腕立て伏せ
壁に手をついての腕立て伏せが楽に感じる、でも床に手をついて行う腕立て伏せはきつすぎる。
そんな方にはソファーや台を使った腕立て伏せをおすすめします。
ソファーや台に手をついて行うことで、床でするよりも重力の影響が少なくなるので少し楽に行えます。
①スタート位置
②腕立て伏せ
膝をついての腕立て伏せ
膝をついての腕立て伏せも胸の筋肉を鍛える上では効果的です。
ただしおなかの力はあまりつかないので全身運動にはなりませんが。
腕立て伏せで腕が先につかれる方はこちらで胸を集中的に鍛えるといいでしょう。
方法は普通の腕立て伏せを膝をついての行うだけです。
ポイントとして膝にクッションやヨガマットを敷いておくと膝が痛くならないのでおすすめです。
まとめ
個人的には
壁での腕立て伏せで胸の筋肉を動かすイメージをつかんで
床を押し上げる運動→ゆっくり床に寝そべる運動
それから台を使った腕立て伏せや膝をついての腕立て伏せをする流れがいいかと思います。
くれぐれも腰痛などに気を付けてはじめは無理のないようにトレーニングしていきましょう。
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